東 北 地 区 中 学 校 長 会 研 究 協 議 会

新たな時代を切り拓き、よりよい社会を
創り出していく日本人を育てる中学校教育

 東北地区中学校長会研究協議会秋田大会が、「新たな時代を切り拓き、よりよい社会を創り出していく日本人を育てる中学校教育」の大会主題のもと、627()28()の2日間にわたり、秋田県秋田市の秋田市文化会館において開催された。


 東北各県から約800名の会員が秋田県秋田市に参集し、新たな時代を切り拓き、よりよい社会を創りし出していく日本人を育てるための具体的な方策を究明することとともに、東日本大震災及び原発事故からの復興や防災教育の充実を目指しながら、東北地区中学校教育の一層の充実・発展に向けて、活発な意見交換、情報交流が行われた。

  第1日は、開会式と全日中報告が行われた。 開会式で東北地区 中学校長会の石郷岡仁司会長は、「今回の大会は元号が令和と改まってから初めての大会となり、東北地区中学校長会としても新た な一歩を踏み出したことになる。中学校教育で取り組まなければならない課題は多岐にわたるが、私たち校長はその変化を敏感に感じ取り、一つ一つの課題に真摯に向き合い、日々の教育に邁進していかなければならない。今回の秋田大会において学校における働き方改革を『宣言・決議』の中に明確に位置付けることにした。子どもたちのために何が必要か、そのために何に取り組まなければならないかを明確にし、校長としてのリーダーシップを発揮してしっかりと取り組んでいきたい。また、この大会をとおしてあらためて『東北は一つ』という強い絆を深める貴重な機会としたい。」と挨拶した。続いて、秋田県教育庁教育次長、秋田市長、全日中会長の3人が祝辞を述べた。

 その後、全日中の川越豊彦会長が、「全日中の目的、組織、活動方針と重点、活動内容の紹介」「全日中教育ビジョン」「働き方改革の調査結果概要」等について報告した。

 

 第2日は、研究協議会(分科会)と記念講演、閉会式が行われた。分科会は『地域との連携・協働による「チーム学校」の実現』、『多様化した学校教育課題に対応できる教員の育成』、『自他を敬愛し他者と協働しながら自己実現を図るための自己指導能力を育成する生徒指導の充実』の研究題のもと、熱心な協議が行われた。本県からは、「チーム学校の実現に係り「復興・防災教育の実践と校長のかかわり~各校の特色を生かした復興・防災教育の継続・発展に向けた工夫・改善~」のテーマで、「校長のかかわり8つの視点」を提案する内容を大船渡市立吉浜中学校村上誠校長が発表し、同市立末崎中学校多田喜夫校長が司会を務めた。
                                

 続いて、「踊る。秋田」フェスティバル・ディレクターの山川三太氏による記念講演が、「秋田の偉人 石井漠と土方巽~無形文化遺産による地域活性化と学校教育~」と題して行われた。
 秋田が生んだ偉人の業績と舞台芸術(舞踊)の映像を紹介しながら、「スタイルや形をまねるのではなく哲学を学び受け継ぐことが大切。これは教育も同じであり、どんな人間に育てたいのかが大事。そのためにも『異なる価値観』との出会いは重要であり、自分を見直す契機になる。『踊る。秋田』はその異なる価値観との出会いの場。子どものうちから本物に出会わせ、本物を見て、体験することを大切にしてほしい。」と話した。講師の活動から、地域活性化の在り方と教育や人づくりについて考える貴重な講演であった。


   閉会式では、次期開催地の青森県の川井副会長から、次年度は青森県青森市において開催する旨の挨拶があり、来年6月の再会を誓い、2日間の全日程を終了した。

 

東北地区中学校長会研究協議会